「平成27年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果」を読んでみる
2020/05/31
年が明けても長時間労働や賃金不払い残業についての報道が相次いでいます。
昨年(2016年)の12月27日に厚生労働省は全国の労働基準監督署が行った是正指導の結果を公表しました。
是正指導による賃金不払残業の1 企業での最高支払額は1億3,739万円(!!)とのことです。
平成27年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果を公表します
厚生労働省HP
賃金不払残業の解消のための取組事例と題されたPDFファイルの中に賃金不払残業の状況が具体的に記載されています。
簡単にまとめてみました。
上記の例ではいずれも正しく労働時間を把握していません。
企業には従業員の労働時間を管理する責務があります。
労働時間は残業代などの金銭面だけでなく、従業員の健康面にも影響を及ぼします。
労働時間を適正に管理せず、かつ長時間労働が行なわせていたとなると、労働基準監督官も厳しく指導すると思われます。
自己申告による労働時間の管理
従業員の自己申告によって労働時間を管理している企業もありますが、私はお勧めしません。
自己申告による労働時間の管理には、労働時間を過少に申告または過大に申告しようとする圧力がかかることがあるからです。
経営者に過少に申告させようという意識がなくても、上司からの圧力、従業員間の圧力が発生することもあります。
労働時間はタイムカードなどで機械的に記録したほうがいいと考えています。