取締役が400人?名ばかり管理職の次は名ばかり取締役問題
2020/05/31
こんにちは。
神奈川県鎌倉市の特定社会保険労務士・北村です。
実はデーモン閣下がボーカルを務めるヘヴィメタルバンド「聖飢魔Ⅱ」が大好きです。
聖飢魔Ⅱといえば「お前も蝋人形にしてやろうか!!」というセリフが印象的な『蝋人形の館』を思い浮かべる方が多いかと思います。
目次
お前も取締役にしてやろうか!!
よく社労士仲間の間でデーモン閣下の真似をして「お前も取締役にしてやろうか!!」という冗談を使います。
労働基準法上の労働者でなければ残業代を支給する必要はありません。
また労働者でなければ最低賃金も適用されません。
「お前も取締役にしてやろうか!!」には「安い賃金で長時間こき使ってやる!!」という意味が込められています。
取締役が400人!?
先日ニュースを見ていたら「お前も取締役にしてやろうか!!」という冗談が冗談ではなくなる事件を目にしました。
朝日新聞デジタル
記事によると、この学習塾では講師の大半を取締役にして残業代の支払いを違法に逃れていたそうです。
この学習塾の法人登記を見ると取締役が400人(!?)以上もいたそうです。
裁判所は元講師の請求通り残業代の支払いを学習塾に命じました。
"名ばかり管理職"問題が"名ばかり取締役"問題になった
一昔前に名ばかり管理職が問題となりました。
名ばかり管理職問題とは社員を労働法上の管理監督者であるとして残業代の支給を違法に逃れた問題です。
店長、部長、取締役、呼び方がなんであれ実態が労働者であれば残業代を支払う必要があります。
管理監督者について詳しくは東京労働局のパンフレットをご覧ください
東京労働局HP
名ばかり管理職問題は社会的にも大きな注目を浴びたので、管理監督者について誤った運用をする会社は少なくなっているように感じていました。
そのためこのニュースを見たときには驚きました。
おまけ 聖飢魔Ⅱにはたくさんの名曲がある
余談ですが聖飢魔Ⅱは蝋人形の館の他にも名曲がたくさんあります。
ぜひ聞いてみてください。