春秋左氏伝を読む~政治家・リーダー選びの基準~
2020/05/31
こんにちは。
神奈川県鎌倉市の特定社会保険労務士・北村です。
今回は社会保険労務士業務とは関係のない話です。
昨日、安倍首相が衆議院の解散を表明しました。
10月には選挙が行われることになります。
選挙になると、さまざまな人が立候補します。
私たちは慎重に誰が議員として相応しいか検討しなければなりません。
政治家を選ぶ基準について、春秋左氏伝に参考になる記述があります。
鄭の名宰相である子産が支援者である子皮に言った言葉です。
子(あなた)が美錦をお持ちなら、それを裁縫の修行には使わせはしないはず、それを〔邑宰〕のような大官や大邑は、自身を蔽う(おおう)大切な着物なのに、その裁縫の修行中のものにお命じなさる。美錦よりこの方が、もっと大切ではありませんか。
「就学してから政務に就く」とは聞くが、「政務に就きながら就学する」とは僑(わたくし)は聞いたことがありません。どうしてもこれを実行すれば、必ず損害が生じます。
小倉 芳彦 (翻訳) 岩波文庫 『春秋左氏伝〈上〉』
政治家だけでなく責任ある立場に就く人を選ぶときは、経験や実績、知識を重視して選ぶべきですね。
ちなみに孔子は子産よりも子皮のほうが賢人だと言っています。
子皮は席次の上では子産より上でしたが、子産に才能ありと認めて宰相の座を譲りました。
賢人を薦める人が賢だということです。
国会議員には賢人を選んで、日本国民は賢であると称揚されたいものですね。