ハラスメント

増殖する○○ハラとハラスメント対策の本質

2020/05/31

こんにちは。

神奈川県鎌倉市の特定社会保険労務士・北村です。

夏バテしたのか、先週末は寝込んでしまいました。

秋のハイキングシーズンに向けて体を鍛え直そうと思います!!

目次

「○○ハラ」は何種類あるのだろうか?

月刊サロンオーナー用にセクハラに関する記事を書いています。

ちょっと気になったのでセクハラ、パワハラの他に「○○ハラ」という言葉がいくつあるのか、ネットで検索してみました。

ジタハラ、オワハラ、スメハラ、ブラハラ、スモハラ、ハラハラ・・・といった具合に、ハラスメントの種類は30種類以上とも40種類以上とも言われているようです。

もう訳が分からないですね。

ところで○○ハラという言葉はカタカナ4文字がほとんどだと思いますが、カタカナ4文字でなければいけないルールでもあるのだろうか?

男女雇用機会均等法を読んでみる

いわゆるセクハラについては男女雇用機会均等法に記されています。

【男女雇用機会均等法】

(職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置)

第十一条 事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

男女雇用機会均等法は事業主に性的な言動によって労働者が労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害されることのないよう措置を講ずることを義務付けています。

例えば異性を食事に誘って断られたことを理由に降格させることはセクハラに該当します。

労働条件において不利益を受けたからです。

異性に対して電子メールを数百通と送り付けるのはどうでしょうか?

これもセクハラに該当する可能性は高いと考えます。

数百通もメールを送り付けられて、平然と業務に集中できる人は少ないのではないでしょうか。

本質は「社員の就業環境が害されたときに、企業としてどのような解決策を提示するのか」ということ

ハラスメントはより細分化され○○ハラという言葉は今後ますます増えそうですが、どうも新しい言葉が増えると煙に巻かれる感じがするというか、本質が見えにくくなるような気がします。

問題の本質は「社員の就業環境が害されたときに企業としてどのような解決策を提示するのか」だと私は考えます。

セクハラ問題が発生するとしばしば「肩を触るくらいはセクハラではない」とか「胸だったらセクハラだ」「"ちゃん"付けで呼ぶのはセクハラではない」のようなセクハラ定義論争を延々と繰り返し一向に解決策を打ち出さなかったり、容疑者を攻撃して終わりにする企業があります。(それが新たなパワハラ・セクハラだったりすることもある)

企業としての解決策とは「話し合いにより双方の誤解を解く」「被害者に謝罪させる」「一方を配置転換する」などの具体的な行動です。

この点を見誤らないようにしましょう。

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