行政機関の問題

国の行政機関による障害者雇用率水増し事件について

2020/05/31

こんにちは。

神奈川県鎌倉市の特定社会保険労務士・北村です。

国の行政機関における障害者雇用の水増し事件について、検証委員会の報告書が公表されました。

パラパラとですが私も報告書を読んでみました。

国の行政機関による障害者雇用率水増し事件についての報告書

報告書はかなりページ数が多いので、とりあえず報告書概要を読むことをお勧めします。

報告書概要

国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会

すでに多くのメディアでさまざまな意見が述べているので、私が水増し事件それ自体について意見を述べることは差し控えます。

自分が感じた違和感を信じる

報告書を読んでいて印象に残った箇所があります。

報告書(1)のP53に以下の部分です。

客観的に見ると、障害者雇用納付金制度の対象となっている民間事業主の場合ですら法定雇用率の達成は50%程度であるにもかかわらず、法定雇用率が段階的に引き上げられる中において国の行政機関がほぼそれを達成しているということであれば、その違いが何に由来するかについて制度所管官庁としてもっと関心を持ち、実態把握を行い、それを対応につなげるよう考え、努力すべきであったと指摘せざるを得ない。

国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会報告書(1)P53

(赤字強調は北村による)

いろいろと統計をとると、ときには異常なデータが出てくることがあります。

今年は他にも裁量労働制に関する厚生労働省の資料に、異常なデータが多数含まれていたことが問題になりました。

国や地方自治体だけでなく、民間企業によるデータ偽装の問題もありました。

異常なデータを目にしたときに「違和感を感じること」「その違和感の原因を調べること」はとても大事です。

組織の中にいると自分の感覚を信じて行動することは難しいかもしれませんが、もっと自分の感性を信じて行動してよいのでしょう。

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