『炎環』永井路子(著)を読む
2020/05/31
こんにちは。
神奈川県鎌倉市の特定社会保険労務士・北村です。
今回の記事には労働社会保険諸法令に関する内容は含まれておりません。
ただの日記です。
過去の名作が無料で読める時代
昨年末に吉川英治の『新平家物語』をkindleで購入して読みました。
最近気づいたのですが、吉川英治の作品は青空文庫で無料で読めるのですね。
kindleでも青空文庫の作品を読むことができます。
さっそく吉川英治の『平将門』『源頼朝』を読み、今は『私本太平記』を読んでいます。
こうした過去の名作が無料で読めるとはすばらしい時代になったと思います。
十数年前は「貧乏になっても本を買うお金だけは惜しまないぞ」と思ったりしましたが、本を買うのにお金がかからない時代が来てしまいました。
2019年は源実朝が暗殺されて800年
吉川英治の作品と並行して永井路子の『炎環』を読みました。(※これはタダではないですよ)
『炎環』は頼朝挙兵から承久の乱までの幕府内の権力闘争を、①阿野全成(頼朝の弟)、②梶原景時(頼朝の腹心)、③阿波局(北条政子の妹、阿野全成の妻)、④北条義時(鎌倉幕府2代執権、北条政子の弟)の4人の視点で描いたものです。
北条政子と阿波局の大姫(頼朝の長女)、頼家(鎌倉幕府2代将軍)、実朝(鎌倉幕府3代将軍)を巡る権力闘争などは読んでいてゾッとします。
この権力闘争は誰もが大切な何かを失う結果となります。
老若男女、古今東西、集団となれば権力を求めて争うというのは人間の性なのでしょうか。
その結果が幸福に繋がらないのであれば、この性とどのように付き合えばいいのでしょうか。
いろいろと考えさせられるものがあります。
今年(2019年)は実朝が頼家の子によって暗殺されてちょうど800年なので、その年に『炎環』を読むことになるとは感慨深いものがあります。
3月23日(土)には鶴岡八幡宮の舞殿で実朝の和歌を詠みあげる献詠披講式という行事が行わるので、今年は行ってみようかと思います。